2015年3月7日土曜日

Dirt On Tape February 2015


もはや。
本家なCaught On Tapeかいてた我らがカセットテープ唯一神Brad Roseはアルコールと娘(めっちゃかわゆい)の写真をInstagramにあげるだけな生活を送っていて、ことしはコラムないのん、どうやってあたらしいところをみつければよいのん? そしてことしベスト確実なあのユニットのリリースはいつなん? とおもいながらもう3月。本家がかかなくっても、こちらはつづけます。
2月に買ったカセットテープのベスト7。

今月はきょねん注文なうちの最終便なかんじのもの、年明けすぐのリリースなものがまとめて届いて、けっこうな数になってしまいましたん。

コペンハーゲンのInfinite Waves、Girlseekerのライブのん出したりとかなり調子がよいです。3月にはいって買ったのもすごくよく、ものによって紙スリーブやら箱入りやらかえてくるあたりもよい。
そしてコペンハーゲンではないけれどおなじくデンマークのPhineryからのzine付2本組 “Somehow Commissioned # 2 : TEXTURE” はめっちゃ気に入って追おうとおもったひともいるんだけれど、ボリュームがありすぎて、ききおわったころには誰が誰だか忘れてるよね。買うときは2本組みで45曲! と興奮したし、実際すごいんだけれど。カセットテープのよさって手軽さっていうのもあって。レコードでいうとEP感。そこそこおっさんなんで、いや、むかしっから落ち着きがないので、それくらいがちょうどよい長さっていう、だからカセットテープ好きなのやも。
2月、唯一きいてないものがあって、もはや説明不要な、でもほんとに説明なくって買うとき誰だかわからなくって困るコペンハーゲンPosh Isolationからの3本組み。3本組みなんだからはじめにきくときは一気にとおもうんだけれど、毎週ライブへいってたりで、気合いが足りてなかったので、3月、落ち着いてきたんでもうそろそろきこうとおもいます。
Genesis Hull aka D/P/Iのんを出すみたいなZona Tapesからな1作目のミックステープも地味によいです。


しー辰がきょねんの途中にちょっとつまんなくかんじたけれど、年末あたりから復活してて、今バッチもそれぞれよかった。Digitalisからのレコードなあと配信だけでそのときいっとうやってはいけないまっすぐヴェイパーウェイヴなのをだして終わったとおもっていた [PHYSICS] がちゃんと復活。
Orange Milk Recordsからのんも年末スルーしていたの含めて5本。DARK WEBもレコード持ってるけれどもカセットテープで。ほんと、わたしのカセットテープ闇は深い。
きょねんの2大ベストレーベルなWhere To Now? とNoumenal Loomのことし第一弾もきたし、Opal Tapesも一気にと、ことしがうごきだしたの実感な月。
あと、SEEKERSINTERNATIONALのことしひとつめがポスター付とうれしかった!

BLさんつながりな西川さんところ、Solitude SolutionsからなCold Nameががびがびですごく好きだったし、LSTNGTもシンセウェイヴ感あって好き。DKAからなTwinsはきょねんのうちに買えてたらまちがいなくベスト20くらいなんだけれど、これらはきょねんのけっこうまえリリースなため、今月のからは外します。

それでは7本。




Chicklette “UNFAITHFUL” (Hundebiss)
きょねんの前半、Soundcloudに新曲をHundebissタグつけてあげられてから、ずっと待ってました。カセットテープ界隈最強女子です。
届いたときに長々とかいたので、ざっと。
Angels In Americaの片割れ、Goaty Tapesからの前作がこわすぎてすばらしくその年のベストにいれました。
予告映像から、もう。
前作よりも、かなり曲になってて驚くのが、まず。
基本はやっぱりへろへろなシンセと鳴らしたのではなくなってしまった感あるノイズ、そこにぎゅんぎゅんなギターと叫び、かなり重めののしのしな低音、突如EBM化し疾走してみたり、ティーン向け感あるメロディの歌をチープすぎるシンセで演奏しながら不協和音を重ねてみたり。
かたちがしっかりとしてきたといっても、そのかたちにおさめたところから漏れ出てしまう狂気が逆にこわさもあったりと、最高です。
もう1個買って、Jカードを財布にいれたい。

きょねんのベストに入れた、片割れもうひとりのFarewell My Concubineもきくとよいとおもいます。





Nadia Khan “Open Interior” (Where To Now?)
Beatrice Dillon入りなvideogamemusicのコンピレーションにもはいっていたNadia Khan1作目はきょねんのベストレーベルWhere To Now? からっていうぴったりかげん。
そのコンピレーションの曲は淡いアンビエンスをともなったテクノ、っていうかんじで。
今作はたまらなく淡くやわらかいドローンのゆらめきのむこう、うっすらビート。
2曲目の消え入りそうなドローンのむこうから、ささやかすぎる低音の忍び寄り、そして中盤からの乾いたダブなビートとともに生命力を輝かせるシンセ、そして、また穏やかに、な展開、しずかであるけれど、たまらなく興奮。
ほかもかなりおさえた展開、最後のもわざと曲を遅くしてるかのようなのっそり穏やかな。緊張感とおだやかさがいちどきなかんじで、じわじわとものすごくよいです。
そして、このレーベルはことしもJカードの印刷、紙質ともにすばらしい、けれど、上質すぎてカセットをしまうときにけっこうひっかかりがあるっていう、行き過ぎ感。







Nico Niquo “Epitaph” (Orange Milk)
先日、興奮してかきましたけれど、すごいです。
オーストラリアの肉男ちゃん。
Giant ClawにGora Sou、D/P/IにPHORKにと、この界隈のよいところをすべてまとめたかんじです、完璧。
10日ほどまえに長々とかいたので、あらためてはそんなにかかないけれども。
1曲目のニューエイジィなシンセの鳴りはVektloid並みだし、2曲目のものすごい緊張感をともなう曲のあいだにうまれる空白、6秒くらいあるからね、そこから叫び声なはじまりと、大振りなビートと繊細な乾いたハイハットな音、そしてノイズも飛び交いながら疾走するかんじ、たまらない。
そして後半の声サンプリングの細切れ感だったり、そこにジャズなピアノを重ねてきたりとか、もう。
とにかくこれはカセットテープで買いましょう。





Ratkiller “Comfortably Declined” (Baba Vanga)
RotiferからのリリースでおなじみなエストニアのRatkiller新作はチェコのここから。Rotiferからだしてるだけあって、ウソな南国感やら奇怪シンセ、変異ビートを飛び散らせながらどっかしらゆるいかんじなシンセファンクな印象だったけれども、今作もやっぱりそういうかんじがあって。でもちょこっとメリハリがでてる気がします。
A面は、奇怪シンセの飛び散りがローファイなかんじですすみます。
B面がよい。はじまりのファンクなベースとギター生演奏風サンプリングから透明アンビエンスに細やかすぎるシンセのビートがうしろのほう疾走しててな控えめ展開から、一気に低音のしのしダブテクノ化、そして中盤のきらびやかなシンセのメロディのうしろでフィルターかかりまくったファンクな歌サンプリングもの、そしてYo! Yo! と陽気な声サンプリング反復に、最後は透明アンビエンスに包まれたフィールドレコーディングがモニターでみる別セカイ感あってよい。
あの方の別名儀のんもここからみたいなはなしもあるので、ここ、注目です。






Secret Boyfriend “They're Playing Themselves” (GROVL Tapes)
Hot Releases主催で、おととし末なBlackest Ever BlackからのんがいまだによいRyan MartinによるSecret Boyfriend久々な新作、いや、もしかしたらどこからかだしてて買えてないだけかもしれないけれども。
収納が困る特殊ケースな2本組みでうれしいので、もっと困らせてほしいし、さらに、2本目はBandcampでの公開なしと、こういうところGROVLにHot Release周辺って地下でよい。地下って、知られてないとかではなく、あり方のはなしね、何度も言うけれど。
A面はローファイシンセのたゆたいから、ノイズをおもいっきりまといながらドラムマシーンの簡素なビートと、男前だとしかおもえないヴォーカル。いや、実際写真みたら、歯まで緑色感あってこわかったりするけれど。
ひずみまくるギターにかきけされる寸前ささやきシャウトヴォーカルに、そのままゆくのかとおもえばギターとノイズの反復におちいったり。そしてがっびがびな空気のなか、シンセパンクやりながら、最後はなんか合唱感あったりと、片面きいただけでも、すばらしい。
B面は、不穏シンセ、ノイズトラック、さらにかなりぶっちぶちもの音系ノイズ曲からハーシュ展開、その先にまっすぐ歪んだギターがきたとおもえば、ぶっつぶつ細切れ反復曲と、落ち着きない。
C面はゆったり展開。深い靄のドローンから、チープなドラムマシーンとシンセのたゆたいがつづいた最後、テープのノイズとささやきヴォーカルがはいってきた瞬間に失禁。
D面はトツゼンに広がる立体アンビエントとノイズの絡み合い、そしてアンビエントなシンセのなか乾いたビートがかなりな高速で反復、そしてまたすこし不穏な雰囲気のシンセのゆったりとした点滅で終わってと、いまな音のかんじもやってきながら、終始男前すぎる。まだあるよ!







Tlaotlon “Natural Divices” (World Memory Records)
オーストラリアン。
1月に届いたチェコのBaba Vangaからのんがすごくよくって、きょねんの1080pからのんとか買っておけばよかったなと悔しかったし、先月ベストにそれいれようとおもったけれどリリースは10月だしちょっとなとおもっていたところに、新作。しかもじぶんのレーベルからです。
もう、Meditationsの京都のひとの解説がライナーくらいなかんじで完璧にいいたいこといってくれてるので、そこ読んで、さらに買えばよいとおもうんですけれど。
四打ち基本なビートに、奇怪なシンセがこれでもかと立体感かもしだしながらからみまくって。で、その奇怪なかんじのダンスなものかとおもいきや、曲中盤で大胆にビートがとぎれるところがあって、そこからまた一気に立体シンセとともにビートが飛び込んでくるあたり、いちいちあがります。
B面中盤の声サンプリング細切れだったり、ノイズと暴発感のあるかんじもたまらない。
Nico NiquoにTlaotlonとオーストラリアはバンドだけでなく変な音のほうもいますごいね。Nico Niquoはかなり引き算してきたうつくしさがあったけれど、こちらは引くとこ引きながらも、かなり奇怪で、たのしい。大胆に暴発しながらも、なんかただただ変なっていう風にならない妙なバランス感覚すばらしい。それでいて、一部分一部分取り出したら、もうまったく違うひとくらいなかんじもあるし。これから、かなりたのしみ。
食品さん好きならぜひ。





YYU “Room Music” (Beer On The Rug)
これはBandcampでは10月リリースですけど、おおよそ作られたのは年末で届いたのは2月っていう、あいかわらず公開からカセットテープまでが遅いここ。でも、よいので、許します。で、10月公開だけれど、カセットテープででたものはカセットテープがくるまではきかない主義なため、きょねんのうちにちゃんとレヴュウがかかれてるのん読んでしまってるけれど、やっぱりここに選びたい。
ヴァイパーウェイヴまっただなかだったここがあのときだした衝撃ってすごかったし、しかも手法は近いけれど、まったくなフォークっていうすべてのひとの頭のなかにクエスチョンマークを残しながらも、ひょうひょうとやってるかんじがしたこのひと、ここからはひさびさなリリースになったけれども、さらに我が道。
ああいう手法を使わなくってもこうなっていただろうぶつ切りなフレーズを重ねるこれでもかとローファイなフォークにしあがっていて、異常な不自然さと自然さが同居していて、心地よさと違和感もいちどきで、ただただローファイっていうのでかたづけられないよさがつまっていて。もう届かないとあきらめかけてたけれど、待っていてよかった。
あと、ここ日本から買うと3000JP超えしてしまうため、誰もものでは買わないとおもってたけれども、ちょこちょこいて、うれしかった日本のカセット界隈。




D.Å.R.F.D.H.S. “Killing Is No Murder” (Opal Tapes)
Decimus “Maroboduus” (Opal Tapes)
Flores Del Vicio “Reach A Better Feeling” (Opal Tapes)
V.A. “Somehow Commissioned # 2 : TEXTURE” (Phinery)
Final Cop “Lieutenant John Pike” (J&C Tapes)
Girlseeker “Untitled” (Infinite Waves)
EEAOO “Morfin” (Infinite Waves)
Chienne Lucas “Left Hand Orientation” (Infinite Waves)
Jacob Kirkegaard “5 Pieces” (Posh Isolation)
M.Sage “Data in the Details” (Geographic North)
DarkTwaine “EarthEmergency vol.1” (Zona Tapes)
Old Svrfers “Ain't Scared of Shaka” (Tranquility Tapes)
YYU “Room Music” (Beer On The Rug)
[PHYSICS] “Only Forever” (Constellation Tatsu)
Opaline “Memory Drain” (Constellation Tatsu)
Ratkiller “Comfortably Declined” (Baba Vanga)
Aleide “L'amour Fou” (Lolipop)
Chicklette “UNFAITHFUL” (Hundebiss)
Ultraa Briight “Roue de Fortune” (Orange Milk)
Nick Storring “Endless Conjecture” (Orange Milk)
Regular Fantasy “zSlow Release” (Total Distribution)
V.A. “Summer Cool One” (Summer Cool)
LSTNGT “Limitis Of The Twilight” (self release)
Nico Niquo “Epitaph” (Orange Milk)
Jung An Tagen “Aeussere” (Orange Milk)
Giant Claw “DARK WEB” (Orange Milk)
SEEKERSINTERNATIONALTheShopApprenticeEP” (ICS Library Records)
Nadia Khan “Open Interior” (Where To Now?)
Roger Tellier-Craig “Visites Possibles and Sightings- Music for the videos of Sabrina Ratté” (Where To Now?)
Secret Boyfriend “They're Playing Themselves” (GROVL Tapes)
Les Halles “Forum” (Noumenal Loom)
Wes Tirey “Concerning the Disputed Photograph of Crazy Horse” (Noumenal Loom)
Sumbu Dunia “Sister Nature” (Noumenal Loom)
Twins “Music From The Insider” (DKA Records)
Afterhours “Post-Geography” (Not Not Fun)
Tlaotlon “Natural Divices” (World Memory Records)
夕方の犬(U ・ェ・)ʕ̫͡ʕ̫͡ʔ̫͡ʔ̫͡ʕ̫͡ʔ
̫͡ʕ̫͡ʕ̫͡ʔ̫͡ʔ̫͡ʕ̫͡ʔ̫͡ʔ” (Constellation Tatsu)
Age Coin “Live at The Royal Danish Theatre 140414” (BIG LOVE)
Lower “Live Copenhagen 31.01.15” (BIG LOVE)
Cold Name “Neuron” (Solitude Solutions)


2月のこと、買い物のほかのこと。
カセットテープ界隈のことでもあるんだけれど、なによりD/P/Iの来日。
いまっとう先にいるひとがいまのタイミングで来日で、しかも共演な日本のひとに場の雰囲気にと最高すぎて、Alexが帰ったあと、かなりさびしい心持ちになって半月過ごしたかんじ。
3月はおとなしくすごしたい、わ。
この写真、うれしすぎ。またお借りします。

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