2015年10月27日火曜日

Eartheater “RIP Chrysalis” (Hausu Mountain)




Eartheater “RIP Chrysalis”
Hausu Mountainから。
Alexandra Drewchin。ここからことし2本目です。
前作をきいたときはぱっとしなかったんですけど、最近はよかったりします、こういうかんじ。
うっすらとした電子の靄、それもなにか脈打ってるようなところに、リヴァーヴがかった声の重なり。夜の暗闇のなか、眠りに落ちる寸前のような。もちろん悪夢。
変調低音ヴォーカルから、残像たっぷりなうえに幾重にも重なる声、その声もどんどんと残像が増えてゆき。
ヴァイオリンとチェロ、ギターの重なりに、けっこうびびるかなり高音からはじまるヴォーカル、そこにうずまく電子音にと、ここまできてかなり歌がうまいことに気づきます。

電子音がすこしビートのようにはいってきたりとか、でも、のしのしとはこない、やわらかいかんじで。弾き語り曲もあったりしながら、そのむこうでは電子音がしずかにうずまいていたりと。
フリーフォークが、な頃にはこういうかんじたくさんきいてたけれども、あのころのひとたちよりも電子音使いがうっすらビートだったり変調声重ねたり、ごぼごぼと弱いテープのノイズの海に沈没したりと、いまのカセット界隈感もありながらも、歌の音のつらなりと、透明で高音がどこまでも突き抜ける声はまっすぐフォークやってもおおよそ通じるくらいのちからもあって。
全編、声をつかってくるとおもいきや、最後にシンセの弱いまたたきを重ねて、そのまたたきが増幅してくるだけのんを持ってきたりと、おもしろいです。
フォークな要素もあるけれどもいまのフォークなひとたちとは流れが一切ちがうし、カセット界隈のゆるいシンセな組み立て、でもシンセ女子方面ともまったく違うし、Good WillsmithメンバーなTALsound方面ともまたちがう。暗黒加減もあるけれどもテクノ方面ともかなりちがう。かなりしっかりとしたクラシカルな音使いもあったりと、なんか位置づけむつかしく。前作のほうがもうすこしわかりやすく、楽器な曲、ビートな曲とあったけれど、もっとあやふや。そしてテープな音にあう全体のもやもや感。
レーベル主宰なGood Willsmithもなんやかや位置づけむつかしいし、わかんなくって好き。

どんなひとなんだろうと調べてたら(おもに画像探し。絶対に顔面をみようとします、男も女も)、ZsのGreg FoxバンドなGuardian Alienでヴォーカルやってるんだといま知りました。しかもきょねんそちらできてた。ZsといえばPlancha921さん。また呼んでください。
あとしっかりしたインタビューもあったり。



カセットテープのほかに、CD、USBの形態もでてて。カセットかUSBかで1週間迷いました。
馬ジャケットなのにハズレはない、っていうわたしのなかの法則があるんで、これもハズレではありません。

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